まだまだ僕たちのスケート人生は終わりません

エキシビションの最後に、NHK杯のフィナーレをかざる羽生選手のスピーチです。

「みなさん、楽しんでいただけましたでしょうか」
「わざわざ、この長野まで足を運んでくださり、本当にありがとうございます」
「僕たちは、みなさんのおかげで、こうやってスケートを、この競技を練習して、いっぱいいっぱい練習して、その成果をみなさんに見てもらうことができます」
「そして、みなさんに何かを感じ取ってもらえる、また、楽しい時間になれたらいいなというふうに思っています。本当に今日はありがとうございました」

2015 NHK EX スピーチ 1

「まだまだ、ファイナルがある選手もいますし、そして、グランプリシリーズ、本当に、最後まで全力を出し切ってくださったスケーターに、大きな拍手をお願いいたします」
「まだまだ、僕たちのスケート人生は終わりません」
「これからも、今シーズンのみならず、これからもずっと応援してください。本日は本当にありがとうございました。また、来てください」

2015 NHK EX スピーチ 2


汗をぬぐう間もなく、心を込めて話してくれた羽生選手。
残念ながらファイナルを逃した選手たちもまた、全力をつくしたのだという事を、彼は讃え敬意を示してくれました。
フランス杯では、フリーが中止になるという辛い経験を、選手たちみんなが受け止めなければなりませんでした。
けれども、「まだまだ、僕たちのスケート人生は終わりません」という力強いメッセージに、彼の瞳が未来に向けて輝いていました。

そして、「これからもずっと応援してください」って言ってます。
以前も話していましたね。
「声に出そうが拍手だろうが、別に、無音だってそうです。視線だけでも感じますし。とにかく、 心の中で頑張って欲しいと願う気持ちこそが、自分の原動力になっている」と。
今回も、あの世界最高得点の超絶な「SEIMEI」を一生懸命に演技しながら、会場の熱気を受け止め、声援を耳にしていたとは驚きでした。
そして、テレビの前からの応援も受け取っていると言ってくれました。
だから必ず、彼のスケート人生が続く限り、応援したいと思っています。

羽生選手の二十歳、最高のラストシーンでした。







画像はお借りしています。ありがとうございます。
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ジャンル : スポーツ

月曜日

祝祭は終わり、人々は家路につき、また次の一週間が始まった。
まるで、あの週末に何ごともなかったような、いつもの朝だ。

でも本当は、羽生結弦が世界を変えてしまったのだと、人々は気がついているのだろうか。

土曜日の夕方、多くの審判がGOEに3を、演技構成点に10.0を出した。
もし、そのジャッジパネルに制限がなかったとしたら、彼らはいったい何点を選んだのだろう。

あの時、サルコウを降りた時、氷が彼のブレードを強く受け止め、彼は身体を支え、なめらかさを取戻し、美しいイーグルに力を張りつめた。
それが岐路だった。
その分かれ道から先は、完璧な美しさへのひたすらな追求があるだけだった。

彼は強く揺るぎなく、確信に満ち、堂々と戦っていた。
前人未到で、唯一無二で、絶対王者で、はるかな高みに行ってしまった。


それなのに、なぜだろう。
その崇高に、畏敬に打たれて身体が震えそうなのに。
やさしさや、あたたかさや、慈しみに、やわらかく包み込まれたように感じる
彼がすべてを許し、すべてを受け止め、すべてをあがなってくれたように感じる。

彼の愛が、世界中にあふれているかのように。
まるで彼がすぐとなりにいるかのように。


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「天と地のレクイエム」そして「SEIMEI」

「月の光」
ある時、映画を観ていた。
スクリーンに月の光が映り、さざめくように水面に揺れていた。
繊細にきらめく月光は、フランス映画の世界だった。
美しい物語が始まろうとしている。

「翼をください」
少女はその小さな体に、真っ白な翼をせいいっぱいに広げている。
彼女はその手で、輝く未来をつかみとろうと飛び上がる。
夢への扉を開く勇気を持ち続けたいと願っている。
彼女の願いはかなうだろうか。

「your song」
あなたと、私と、二人で結ぶ愛。
世界でたった一つしかない、あなたの歌を贈られたのなら、どんなダイヤモンドよりも美しい輝き。
あなたがこの世にいるだけで、なんて素晴らしい人生なのだろう。

2015 NHK レクイエム 1

「天と地のレクイエム」
けれども突然に、理不尽に、無残に愛は引き裂かれる。
逃れられないその悲しみに、絡め取られて歩けない。
未来を信じる光をさがし、天を仰いで両手に受け止め、そっと大切に包み込む。
昨日を見送り、明日を迎える。

2015 NHK レクイエム 2

「SEIMEI」のコレオシークエンス。
再び、躍動する生命。
わき上がる鼓動の響き。
強い瞳の輝き。
踏み込む、回る、翼を広げる、そのすべてに魂が宿る。
最後に宣言される誇らかな勝利。

2015 NHK EX SEIMEI 3


ある時はサルコウが、ある時はルッツが、ある時はトウループがうまく行かなかった。
ある時はショートが、ある時はフリーが、思うようにできなかった。
ある時は怪我に、ある時は病気に苦しんできた。
身体と心に痛みをかかえ、それでも何度でも立ち上がり、何度でも挑み、あきらめる事は決してなかった。

彼はあくまでも一人の人間。
まごうことない人間、最も人間らしい、最も美しい人間だと思う。
彼だからこそ、果てない夢をこの世に実現することのできた、素晴らしい三日間だった。
そしてその夢は、物語は、さらにまたこの先へと続いている。



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明子の部屋

一夜明けてEXの前に「明子の部屋」に登場した羽生選手。
ナチュラルなままのヘアスタイル、ジャージ姿も素敵です。
静かに、でも一生懸命に話してくれたので、少し聞き取ってみました。

「なかなか寝れなくて、脳みそはとろとろ。身体はフリーをやってるような状態で」
「(322.40は)いや、ぼくも想像できないんですよ。出ちゃったものは出ちゃったので、真摯に受け止め、さらに頑張らなくてはと思います」

「すごくスケーティング意識して頑張ってたんで、そこら辺を見てもらえれば」
「サルコウ降りた瞬間にトウループの事考えてました」
「2種類跳ぶっていう難しさは、ボーヤン選手もいるんですけど、難しいですよね」
「とりあえず4-3をやった時の歓声よりも、ルッツの方が大きかった、というのは、ちゃんと自分でも自覚はしています」
「ルッツ、散歩してるとかって言われますからねほんとに。やっと帰ってくれました」

明子の部屋 1

「とりあえず自分では、会心の出来って言っていいのかどうかわかんないですけれども、自分のなかでは一生懸命できたと」
「本当に自分が今できる最高の演技ができたと思ったので、まずそのうれしさ」
「あとは点数はどうであれ、とにかくまたこれをやんなきゃいけないな、って思いながら」

「いっつも最後決めようと思ってがんばるんですけど、前の大会ではミスるし」
「でも今回、アクセル、サルコウ終わって、ループまでちょっとトランジッションなく入って降りて、ルッツまでの会場の熱い視線というか、ブライアンとか叫んでました。ルッツ~!」
「公開練習のような感じで、お前こんなとこでミスんなよ」

「ショートプログラムのときに、あまりにも鬼神すぎると。目がすっごい大きくなってたんです。アドレナリンどんだけ出てんだ。SEIMEIぐらいは笑顔で終わろうと、ちょっと思って、ちゃんと笑いながら」
「こういう演技があまりできた事がないっていうか。練習不足だろうという話になってしまうんですけど」
「いつも自分が実力が発揮できれば点数はついてくるし、記憶に残る演技ができればと思って頑張ってきました」

明子の部屋

「ファイナル三連覇のプレッシャーどころじゃない。自分の記録がこれだけ出てしまったので、これだけ評価していただけたからこそ、さらにいいものを目指して、いろんなところを洗練させて、ジャンプももっときれいに」

「日本開催だけでなく、どんなところでも、どんな苦しい状況でも出せるように」
「記録更新はどこでもいいです。点数とかよりも、こういう演技をして、みなさんの心に残ればいいなと」


あらためて、322.40とはどんなにすごい点数なのだろう、と思います。
でもきっと、それを超えるのは羽生選手をおいて他には誰もいないと思います。
晴れやかで、すがすがしい表情で、そのまなざしは遠くを見通しているようです。
自分に新しいミッションを課す、それがうれしくてたまらないという感じです。

そして、「日本開催だけでなく、どんなところでも、どんな苦しい状況でも」ですね。
大丈夫。
どんなところでも、どんな状況でも、道を開いていくのはあなたです。






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絶対王者

渾身の「バラード第1番」のあと、自分の事を「僕」ではなく「羽生結弦」と言っていた。
彼の中で、絶対王者である羽生結弦と、そうであるべき僕がいる。

カナダ杯のあと、敗れた自分をひと時も許さず、再生への道を探り、そして発見した。
太陽の光を浴びて足もとに伸びた影を、自分の力で払い去るために。

血のにじむようなつらい努力をし、練習を積み重ねる。
手厚いサポートを受け怪我をしなかったことを何度も感謝していた。
それは文字通り、極限ぎりぎりの挑戦だったのだと思う。

「SEIMEI」は祝寿の舞。
きらきらと輝いて、どの瞬間も美しく洗練されていた。
彼自身が太陽となって、燦然と光を放っていた。

すべての要素に加点のつく、技術の粋を尽くした演技。
満点に限りなく迫る97・20という構成点。
それをさらに、高め上りつめて行こうと次を見ている。

彼を獣だ、と言った人がいたけれど、もしもそうなら、高貴で優雅な百獣の王だ。
未来に向かって、高く遠く吠えている。



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