フラッシュの点滅にご注意ください

羽生結弦が帰国、フラッシュ浴び「まぶしいーー」

「空港での会見では、詰め掛けた報道陣からカメラのフラッシュを浴び、「これはテレビで『フラッシュの点滅にご注意ください』って出るやつですね。でも私がフラッシュにご注意くださいか。まぶしいーー」とおどけて話す姿もあった。」

家庭画報でも、an.anでも、グラビア撮影には慣れきっているはずの羽生選手が、なぜそんな事を言ったのだろう。

羽生、3連覇へ「滑っていて気持ちのいいリンク」

「スペインの会場に、たどたどしい日本語が響き渡った。SPまで約11時間後に迫った男子の公式練習。羽生を見ようと、観客の大半を占めた約500人の日本人ファンへ「フラッシュでの撮影は禁止されております」とのアナウンスが流れた。」


バルセロナまで応援に行くファンの方は、羽生選手のことが大切ではないのだろうか。
「練習中ならフラッシュが目に入って羽生選手が怪我をすることはないからOK」と思っているのだろうか。
そして、リンクには羽生選手だけがいるのではない事に、気がついているだろうか。


報道ステーションで羽生選手はこうも言っていた。
「見られることはうれしいけれど、最近ではいろんなところですべて見られてるのは、さすがに窮屈であるとは思いますけれども」


羽生選手が、「フラッシュはまぶしい」って言っている。
羽生選手が、「すべて見られるのはさすがに窮屈」と言っている。

いつもファンへの感謝を欠かさない羽生選手が、困っていると訴えている。

羽生選手のメッセージは、ファンに届いているだろうか。




スポンサーサイト



テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

バルセロナのレクイエム

決意をもって立つ羽生選手は、教会のステンドグラスに夕陽が射しこむような背景を背にしている。
とても疲れているのだろう、残念だけれど、いつものような美しいジャンプが決まることはなかった。

彼がこの曲を選び、世界の前で演じようとしているのか、
世界が彼を選び、彼にこの曲を演じさせようとしているのか、どちらなのかはもうわからない。

これはたおれた人すべてに捧げるレクイエム、彼は祈る人だから。

類いまれな才能にめぐまれた者には、果たすべき使命がある。
哀しみを深く知り喜びを高く知らねばならない。
ある時は多く苦しみ、自らの痛みをさらさねばならない。

記録は、いつか塗り変えられるだろう。
記憶は、あいまいにかすんでゆくだろう。

だからこそ彼は天と地との間に永遠をさがす。

葛藤し、怒りや怖さを抱えたまま、喪失の哀しみに泣いたまま、それでもなお人間の生命を生きる。

感無量だった、と観客への感謝を言葉にした彼の眼には、また涙がにじんでいるようだった。




テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

バルセロナの「SEIMEI」

「型あるもの、何度も見たものでも、おおっ、と思わせなくてはいけない」
野村萬斎さんの言葉は、羽生選手のこの時を予見していたかのようだ。
二週間前、世界を震撼させた自らの完璧に、彼はまた挑まなくてはならない。
経験したことのない重圧に捉えられた彼を救ったのは、その執念の純粋さだった。

バルセロナの「SEIMEI」について、何度も書こうとして、書くことができなかった。
その映像を見直すたびに、涙で画面が曇ったり、緊迫感に胸が詰まったり、畏敬のあまりに見るのが辛くなったりした。
あまりにも素晴らしい、完璧を越えた完璧と正面から向き合うのが怖ろしくて逃げ出していた。
前回と比べようとするからしっかりと見る事ができないのだと、やっと気がついた。


最初のサルコウ。
先進的、現代的な彼のサルコウに、古典的な美しい着氷姿勢がつなげられる。
まっすぐに大きく広げた胸と両腕、しっかりと伸ばされたフリーレッグ。
ほっそりとした身体に最大限の精神を込める、それは都を護ろうとする晴明の姿だ。

4回転トゥループ。鋭く細い錐のように空中を飛んでいく。
3回転フリップ。着地したそのままの右足でターンを繰り返していたのに初めて気がついた。
どのジャンプも、どの瞬間も最高のものにしようとする彼の執心はいくらでも発見できる。
それからの連続するジャンプは、幻想を飛翔する晴明の白い影のようだ。

最後のルッツ。
SPからルッツを外した時から、彼はリセットに成功し、このジャンプを支配した。
身体をねじり腕を大きくまわし、袖を払って風のように闘う晴明をあらわしている。

スピンする彼の背中をカメラが天井から捉える。
放射する霊気、光の波動のようなそれを受け止める天からの視線。

動作すべてがきっぱりとして、戦う晴明が現れて際立つ。
日美子の鉦の音が流れると、しなやかにたおやかに舞い、
博雅の笛の音が流れると、穏やかにゆっくりと包み込んでいく。
そして「五芒星」への明確な転換。
物語の流れはよどみなく、美しいままに晴明は勝利し、世界の調和を取り戻す。
そこに舞台があれば、何度でも彼は最善を全うする。


萬斎さんは再び言う。
「舞台は一期一会的な一回性のものだから、同じことができるとは思わないし、同じものをやっても意味がないかもしれない」
型あるものの宿命を彼は超えていったし、映画の萬斎さんをも超えていったのかもしれない。
再現性のない一期一会の恐怖に誠意を果たしつくして、彼は泣き崩れた。
天才とは、極限状態に置かれた時にこそ、その真の姿を現すのだろう。



テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

手拍子

羽生結弦 微妙なノイズを聞き分ける聴力

羽生選手が音楽にこだわり、音の質にも繊細な感覚を持っていることは、よくご存じだと思います。
「SEIMEI」は、彼自身の息の音で始まるだけでなく、風の鳴る音のような繊細な音が組み入れられています。
バルセロナの会場の音響には満足しているとも、音量を上げてほしいと頼んだとも聞きました。

「SEIMEI」の演技を見ていて、ステップシークエンスでの、観客からの手拍子が少し気になりました。
コレオシークエンスでも手拍子がありましたが、ここは音楽の音量も大きく、メロディーもはっきりしているので、あっていいかもしれません。
演技の最後まで、彼を応援してくれ、背中を押してくれるでしょう。

けれども、あの「荒ぶる神」のステップシークエンスで、大きな手拍子がおこったのは、どうなのだろうと思いました。
この部分の音楽は主旋律がはっきりせず、パーカッションが主体となっています。
NHK杯でもステップの時に手拍子は少し聞こえていましたが、軽やかな音だったと思います。
バルセロナの手拍子は音も大きく、ゆっくりと重かったので、低音で響いているはずの太鼓の音が聞こえなかったように思います。

手拍子は最も原始的な打楽器だとも言われています。
太鼓の音と重なってしまえば、聞き分けができなくなります。
どうか、彼が音楽と演技に集中できますように。




テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

神は神を越えない

ある番組で「神が神を越えた」と言っているのに驚いてしまった。
NHK杯で、すでに羽生選手は神となっていたのだろうか。

神がかった演技、神わざだ、神のように崇高だ、などと言うのと、
「彼は神だ」というのは、かなり意味が違うのではないかと思う。

あまりにも素晴らしい演技に感動して思わずそう叫んでしまったとしても、
カメラの前で堂々と、くりかえし話すような言葉ではないと思う。

彼があまりにも完璧なので、賞賛の言葉を失ったあまりに、彼は人ではない事にしてしまうのだろうか。
羽生選手はこれからオリンピックに挑み優勝を目指している、未来ある現役選手なのに。


そして、そのような事をファンも言い、それをまた羽生選手本人にどう思うかと聞くのには、何の意図があるのだろう。
帰国記者会見でも、報道ステーションでも、そうだった。

それに彼は何と答えただろう。

「僕から見れば、応援してくださる方がむしろ神様と言うか、見えない所から力をくださっている方々」

「僕自身はしっかり練習していったりとか、一生懸命演技に向っていったりして、けっこう緊張したりとか不安だったり人間的な部分もけっこうあるので」

「もし、300点を超えなかった場合は、じゃあ次はなんて言われてしまうんだろうっていう恐怖感もあったり、またはその、自分の演技に対しての自信がなくなってしまうところもあるので、非常に不安を抱えながら、はい、グランプリファイナルでは滑らせていただきました」

演技が終わり、その怖さから抜け出せたとき、彼は安堵して涙した。

an.anのインタビューで彼はこう話していた。
「怖いものはないです。どんなことでも、乗り越えたい。そう思うから」

どんな怖いものがあっても必ず乗り越える。その決心を彼は話しているのだ。
崖っぷちの泣き出しそうな恐怖を、「俺が滑るんだ!」という叫びに変えて乗り越えた。


神は神を越えたりしない。神に祈ったりもしない。
そして、人が「自分は神ではない」と発言することの意味を、よく考えていただきたいと思う。


羽生選手にとって、憧れてやまないプルシェンコさんは絶対王者。
だから自分を鼓舞するとき、「絶対王者だぞ!」と自分に言い聞かせる。

プルシェンコさんのこの賛辞こそ、羽生選手に贈るにふさわしいと思う。
Yuzu - now you are my hero !




テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

プロフィール

yuzurufight

Author:yuzurufight
読んでくださってありがとうございました

あたらしい記事
あたらしいコメント
カテゴリ
月別アーカイブ
タグリスト

羽生結弦 世界選手権 SEIMEI バラード1番 オペラ座の怪人 NHK杯 ファンタジーオンアイス ファイナル 宇野昌磨 天と地のレクイエム オーサーコーチ 国別対抗戦 パトリックチャン 全日本 宮本賢二 野村萬斎 高橋大輔 フェルナンデス ソチオリンピック 浅田真央 織田信成 FaOI 町田樹 オータムクラシック 小塚崇彦 KENJIの部屋 全日本選手権 プルシェンコ 無良崇人 能登直 宮原知子 中国杯 スケートカナダ 陰陽師 デニス・テン 佐野稔 パトリック・チャン ナム・ニューエン 本田武史 村上大介 FaOI 24時間テレビ チーム・ブライアン ハビエルフェルナンデス ファントム アイスジュエルズ 鈴木明子 Number 四大陸選手権 パリの散歩道 ボーヤン・ジン クリケットクラブ あさイチ ビリーヴ DOI オリンピック 平昌オリンピック 都築章一郎 ガーナ 山本草太 阿部奈々美 ボーヤンジン クリアファイル 安倍晴明 フィギュアスケートTV スポーツ酒場語り亭 安藤美姫 盛岡エキシビション ジェフリー・バトル 野口美恵 手術 NHK杯 ショパン ジョニー・ウィアー 本郷理華 八木沼純子 シェイ=リーン・ボーン 荒川静香 花になれ ロッテガーナ 衣装 NHK バスクリン ブライアン・オーサー シェネル 中日賞 ロッテ DOI 樋口新葉 村上佳菜子 スケートアメリカ デニステン 磯田道史 パパダキス フィギペディア アドラー ロミオとジュリエット 4回転 ロミオ+ジュリエット 四大陸 松岡修造 世阿弥 短歌 ロシア杯 村主章枝 トリプルアクセル フランス杯 仙台 世界ジュニア 花は咲く アオーレ長岡 トロント 俳句 闘争本能 ANA COC カナダ杯 ハビエル・フェルナンデス TCC 羽生結弦語録 リスフラン靭帯 ヤグディン 悲愴 樋口豊 カナダ選手権 欧州選手権 紅白 情熱大陸 スケーティング スターズオンアイス はたちの献血 ザヤックルール ナムニューエン アディアン アイスリンク仙台 岡崎真 ジャパンオープン きき湯 トゥクタミシェワ グレイシー・ゴールド ランビエール キシリトールホワイト 井上怜奈 G2 ジュベール イーグル 劇団四季 宇都宮直子 殿、利息でござる! 本田真凛 ジョニーウィアー フィギュアスケートLife 華原朋美 コーラスライン ティモシー・ゲーブル 川畑要 ラトデニ 4Lo 白岩優奈 ツィメルマン フロー ライフ ウィルソン フィギュアスケートライフ グランプリファイナル 献血キャンペーン 本田真凜 福間洸太朗 家庭画報 ジェフリーバトル 報道ステーション ブライアンオーサー Believe 献血 青嶋正 茂木健一郎 AERA 西野友毬 朝日スポーツ大賞 無私の日本人 題名のない音楽会 バレンタイン 長洲未来 清塚信也 シェイリーン 太田由希奈 ニューイヤーオンアイス ファイナルタイムトラベラー ネイサンチェン ケヴィンレイノルズ ゾーン 

あたらしいアイテム
検索はこちらから
QRコード
QR