ふたつの「アダージェット」

昨年のNHK杯のとき、NHKのサイトにかつての名演技が紹介されていて、
そのひとつにエカテリーナ・ゴルデーワとセルゲイ・グリンコフ組の映像がありました。
その時、記事にしようかと思ったのですが、そのまま書きそびれてしまっていました。

お二人は結婚されていましたが、グリンコフさんは、練習中の心臓発作のため28歳の若さで亡くなられました。

「アイスジュエルズ」Vol.2を読んで、彼のための追悼公演で、ゴルデーワさんがマーラーの「アダージェット」を演じられていた事を初めて知りました。
その振付けをされたのがマリナ・ズエワさんだった、という事も。



「アダージェット」は、テッサ・ヴァーチュとスコット・モイア組のプログラムでもありました。



それもまた、ズエワさんの作品だったのですね。
ズエワさんの言葉を引用させていただきます。

「テッサ・バーチュー&スコット・モイアーのバンクーバー五輪の「アダージェット」は、実はカーチャ(ゴルデーワさん)への私からのラブレターでした。
あの曲を悲しい記憶のまま終わらせたくないという気持ちがずっとあり、テッサとスコットはマーラーを表現するのに完璧なスケーターでした。
カーチャに使った録音とは違う、もっと明るい雰囲気のバージョンを探しました。
愛を表現したあのプログラムで、人生は続いていくのだというメッセージを込めた。
何も言わなかったのに、カーチャは私の意図を正確に理解してすぐに手紙をくれました」

ふたつの「アダージェット」は、ゴルデーワさんが、
哀しみを越えて新しい人生を歩み出す物語を紡いでいたのですね。


私はこの「アダージェット」を、父の葬儀の時にエンドレスで流してもらいました。
だから、この記事を読むことができて本当によかったと思います。
美しいふたつの作品に出会えたことに、心から感謝をいたします。



スポンサーサイト



テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

NHK杯のフラワーボーイ その2

さて、羽生選手は2007年のNHK杯にフラワーボーイとしてリンクサイドにいて、阿部奈々美先生と一緒に先輩たちの演技をみていた…のですが、どうやらその年は、リンクにお花を投げ入れる事が禁止されていていたようです。
だから実は、フラワーボーイとして、お花を拾いにリンクに出ることはなかったのですね。
その頃の動画をずっと見ていたのですが、その年は全日本でも投げ込み禁止だったらしいのです。
こちらは浅田真央選手の2007年全日本ですが、やはりお花もプレゼントも投げ込まれていません。

調べてみると、その前の年と次の年には、今と同じように投げ込まれているようです。
2007年にいったい何があって禁止されたのか、謎です。
謎ですが、お花の投げ込みがなくても別にいいのでは?と思ってしまいます。

投げ込みが禁止なら、フラワーボーイもフラワーガールも出てきません。
観客が階段を急いで降りてくることもありません。
何より、リンクに何もないし誰もいないので、次の選手がウォーミングアップに集中できます。
これはとても大きい事だと思います。

羽生選手はよく、キス&クライで自分への声援が大きいと、次の選手のために静かにしてください、ってお願いしますよね。
本当は、声援だけじゃなくて、お花やぬいぐるみがたくさん落ちていて、ウォーミングアップしにくい事を気にしてるんじゃないか、と思うのです。
でも、それは、彼の立場では言えないですよね?

先日の全日本では、ラッピングされたはずのお花から細かい何かがリンクに散って、フラワーガールが拾うのにとても大変そうでした。
リンクの安全を子供たちに任せるのは、酷なのではないかと思います。
選手の衣装の何かがリンクに落ちれば1点減点なのは、それが危険だからではないでしょうか。
リンクがきれいに整えられ、安心して演技できることを、羽生選手もとても大事にしていますよね。
お花やプレゼントはロビーで預かってもらえばいいのですから、リンクを大切にするためにも、投げ込みは禁止にしていいと思うのです。

それで、お花やプレゼントの回収にかかっていた時間が節約できれば、6分間練習での練習人数を減らして、事故を防ぐ方向に舵を取ることができるのではないでしょうか。
そう考えるとメリットしか思いつかない、いいアイデアだと思うのです。



テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

NHK杯のフラワーボーイ

久しぶりに、高橋大輔さんファンの友人にメールしてみました。
「スターズオンアイスが4月にあるんだって?
大ちゃんも出るみたいだけど、行くの?」

すぐに返信がありました。
「それは知らなかった~!教えてくれてありがとう、本当にうれしい!」
「でも今回はちょっと無理かも…次に何かあったらよろしくね!」

私はクリスマスオンアイスの感想を送りました。
「前衛的な絵画のようだった。
ツリー・オブ・ライフの映画そのものだった。」

ものすごく喜んでくれたので、連絡して本当によかったと思いました。
でも、高橋さんが遠くへ行ってしまって、なかなか帰ってきてくれない、
その寂しさから、まだ立ち直れていないようでした。


羽生選手がファイナルで優勝したすぐ後、キス&クライで英語のインタビューに答えていました。
「僕は子供の頃、NHK杯でフラワーボーイやフラッグスケーターをやっていて、プルシェンコやジョニー・ウィアー、アレクセイ・ヤグディンのようなスケーターになりたいと夢見ていました。だから、決して、スケートをあきらめないでください。そして夢を追いかけてください」

2007年のNHK杯で高橋さんの演じる「白鳥の湖」。
こちらの動画に、KOSEとDAKSとの間から顔をのぞかせる羽生選手が映っている、と思います。

このヒップホップの「白鳥の湖」は、上品なバレエへのアンチテーゼとでもいうのか、それはもう徹底的にワイルドです。
貴族のスポーツであるフィギュアスケートへの挑戦です。
それなのに、なぜでしょう。
ブレードはいとおしむようにそっと氷に触れ、撫でるようにやわらかく、足元は優雅に、氷と対話しているかのようです。

子供の頃、フェンスの上に一生懸命に首を伸ばして、こういう演技を見ながら、夢を追いかけていたのですね。

これからトロントへ帰ったら、トレイシーとコンパルソリーを練習すると聞きました。
今でも、これからも、夢を追いかけてゆく彼。
ファイナルで最高得点を更新した時、「ずっと練習し続けて!」と、自分に対しても言い聞かせ、宣言していたのかもしれません。



テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

「フィギュアスケートの楽しみ方」その動画

レモンパイさまがレポートしてくださった「フィギュアスケートの楽しみ方」で取り上げられた動画をこちらでご紹介します。
滑走順の妙、試合の流れを感じ取っていただけるでしょうか。

2012世界選手権男子フリー

   

   

   





2005年全日本女子フリー











動画をお借りしています。ありがとうございます。

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

長谷川仁美さんの「フィギュアスケートの楽しみ方」

ライター・長谷川仁美さんが朝日カルチャーセンターで開かれている講座「フィギュアスケートの楽しみ方」。

長谷川仁美さんのブログ

9月12日の「シーズンオフの今のうちに~試合の流れを意識する~」に、レモンパイさまが参加され、そのレポートを書いてくださいました。
貴重なレポートをお寄せくださった事に感謝を申し上げ、こちらに掲載させていただきます。


「2012世界選手権男子フリー」
「アボット選手26歳、すでに選手としてのピークは過ぎ、引退も囁かれていたそんな中、必ずしもベストの演技ではなくジャンプも好調ではなかったが、これぞ大人のスケートというしっとりした、素晴らしい演技、会場中がしっとり、うっとり、そこへ、ものすごい勢いで飛び出してきたのが17歳の羽生選手。
すでに関係者の間では注目されていたけれど、一般にはまだ無名に近く、この日の会場は、第3、第4グループに出るのがフランス人選手二人、フランス出身のイタリア人選手が目当ての観客が多数だった。
だから「あ、東洋の小さな子が出てきたよ」って感じだった。それが、あっという間に観客を虜に。特に転倒の後は、もう会場中が息をのんでいた。TV画面でも聞こえるが、歓声は本当に凄かった。

2012 world

そして第4グループのジュベールさん。3連覇(?)していたヨーロッパ選手権も台落ちし、絶不調、コーチにも引退をと言われて、「チキショーメ」と臨んだ大会。ノーミスで意地を見せ、拍手拍手。
この大会、羽生選手があまりに鮮烈でそちらに目が行ってしまうが、高橋選手が素晴らしかった。
チャン選手、スケーティングは流石、でもまあまあね。と軽く流されていました(笑い)「いいんですよ、もちろん、でも他の選手があまりに素晴らしかった」と後から言い直されていました(;'∀')」



「2005年全日本女子フリー」
「背水の陣で臨んだ、荒川さん、村主さん。
荒川さん、ベストコンディションではなかったが、ラストチャンスのオリンピックに絶対出る、そこへピークを持って行くための通過点としての及第点を取る場。
後半転倒しそうなジャンプも「絶対転ばない、手をつかない」という意志で跳んでいる。
村主さん、SPは7位と出遅れ、ここでいい演技をしなければ絶対ダメという追いいこまれた立場。
どこか怪我もしていて(記憶あいまい、ゴメンんなさい)本当に、絶体絶命だった。そこでの素晴らしい演技。
長谷川さんも泣いたそうです。動画を見せていただきながらのお話でしたが、私も涙が……。でした。
渾身の演技というのは絶対人を感動させますね。

2005 world

そして浅田選手15歳、他の選手たちと全く違って、プレッシャーゼロ、ジャンプも面白いように軽々決まって、本当に楽しそう。
今後はその浅田選手が荒川さんや村主さんの立場になる……。」

動画はこちらに掲載しました



レモンパイさまは「テープを取っていたのではないので、記憶違いもあるかも…」という事ですが、とても詳しく書いてくださいました。
その試合の光景が目に浮かび、会場内の張りつめた空気と、広がっていく感動の波が伝わってくるようです。
「試合の流れを意識する」、それも、ひとりずつリンクに登場して演技していく、フィギュアスケートならではの面白さですね。

レモンパイさま、本当にありがとうございました。
心から感謝いたします。

そして次回・講座のテーマは「ヤグディン vs プルシェンコ ~約4年間の壮絶な戦いを垣間見る~」なのですね?
レモンパイさま、また、素晴らしいレポートを、期待してもよろしいでしょうか!?





画像お借りいたしました。ありがとうございます。

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

プロフィール

yuzurufight

Author:yuzurufight
読んでくださってありがとうございました

あたらしい記事
あたらしいコメント
カテゴリ
月別アーカイブ
タグリスト

羽生結弦 世界選手権 SEIMEI バラード1番 オペラ座の怪人 NHK杯 ファンタジーオンアイス ファイナル 宇野昌磨 天と地のレクイエム オーサーコーチ 国別対抗戦 パトリックチャン 全日本 宮本賢二 野村萬斎 高橋大輔 フェルナンデス ソチオリンピック 浅田真央 織田信成 FaOI 町田樹 オータムクラシック 小塚崇彦 KENJIの部屋 全日本選手権 プルシェンコ 無良崇人 能登直 宮原知子 中国杯 スケートカナダ 陰陽師 デニス・テン 佐野稔 パトリック・チャン ナム・ニューエン 本田武史 村上大介 FaOI 24時間テレビ チーム・ブライアン ハビエルフェルナンデス ファントム アイスジュエルズ 鈴木明子 Number 四大陸選手権 パリの散歩道 ボーヤン・ジン クリケットクラブ あさイチ ビリーヴ DOI オリンピック 平昌オリンピック 都築章一郎 ガーナ 山本草太 阿部奈々美 ボーヤンジン クリアファイル 安倍晴明 フィギュアスケートTV スポーツ酒場語り亭 安藤美姫 盛岡エキシビション ジェフリー・バトル 野口美恵 手術 NHK杯 ショパン ジョニー・ウィアー 本郷理華 八木沼純子 シェイ=リーン・ボーン 荒川静香 花になれ ロッテガーナ 衣装 NHK バスクリン ブライアン・オーサー シェネル 中日賞 ロッテ DOI 樋口新葉 村上佳菜子 スケートアメリカ デニステン 磯田道史 パパダキス フィギペディア アドラー ロミオとジュリエット 4回転 ロミオ+ジュリエット 四大陸 松岡修造 世阿弥 短歌 ロシア杯 村主章枝 トリプルアクセル フランス杯 仙台 世界ジュニア 花は咲く アオーレ長岡 トロント 俳句 闘争本能 ANA COC カナダ杯 ハビエル・フェルナンデス TCC 羽生結弦語録 リスフラン靭帯 ヤグディン 悲愴 樋口豊 カナダ選手権 欧州選手権 紅白 情熱大陸 スケーティング スターズオンアイス はたちの献血 ザヤックルール ナムニューエン アディアン アイスリンク仙台 岡崎真 ジャパンオープン きき湯 トゥクタミシェワ グレイシー・ゴールド ランビエール キシリトールホワイト 井上怜奈 G2 ジュベール イーグル 劇団四季 宇都宮直子 殿、利息でござる! 本田真凛 ジョニーウィアー フィギュアスケートLife 華原朋美 コーラスライン ティモシー・ゲーブル 川畑要 ラトデニ 4Lo 白岩優奈 ツィメルマン フロー ライフ ウィルソン フィギュアスケートライフ グランプリファイナル 献血キャンペーン 本田真凜 福間洸太朗 家庭画報 ジェフリーバトル 報道ステーション ブライアンオーサー Believe 献血 青嶋正 茂木健一郎 AERA 西野友毬 朝日スポーツ大賞 無私の日本人 題名のない音楽会 バレンタイン 長洲未来 清塚信也 シェイリーン 太田由希奈 ニューイヤーオンアイス ファイナルタイムトラベラー ネイサンチェン ケヴィンレイノルズ ゾーン 

あたらしいアイテム
検索はこちらから
QRコード
QR