ダイヤモンドの原石

Number875「羽生結弦 不屈の魂。」に載っていた、「ユヅルが初めてリンクに立った日。」という記事。
4歳から羽生少年を指導された、山田真実先生のお話です。

最初に教えてくれた若い女の先生がものすごく厳しくて怖かった、って、確かどこかで羽生選手が言っていたような。
ちいさいゆづる君を泣かせたのはこの先生か!と、敵意を秘めながら読み始めました。
先生、ほんとにごめんなさい

すると、確かにこの先生は厳しいかたなのですが、結弦少年の恐るべき才能を感じ取って、ご自分も緊張しながら指導されていたのでは、と思い始めました。

小さなこの子が、絢爛としたダイヤモンドの原石だとしたら。

転ぶ痛みを怖れない子。
並外れたジャンプ習得力をみせる子。
過剰なほどの感情表現をしてくる子。

そして先生は、おさない羽生選手の内面を見つめている。
「けがをしたときは悲劇の主人公になりきるし、私に怒られたときも『あなたに怒られて、僕は今、ものすごくダメージを受けているんです』という態度をアピールしてくるんです。彼の表現が真実なのか演技なのか、見極めるのが大変でした」


「先生僕は今」

キャノン

「あなたに怒られて傷ついています」

キャノン
             



山田先生が、生まれもっての感受性や自己陶酔できる表現力を見抜いて、つぶそうとせず育ててくれたことは、羽生選手の今に確実に生かされていると思います。

それから羽生選手は、都築章一郎先生、阿部奈々美先生の手へと託され、磨き抜かれていきました。
そしてブライアン・オーサーコーチのもとで、さらに洗練され、燦然とした輝きを放つようになりました。


どこまでも厳しい師である山田先生は、全日本で羽生選手に会った時も
「早くカナダに帰って練習しなさい。カナダにだって探せば病院はあるでしょ」と言う。
それに真剣な表情で
「先生、ほんとに痛いんですよ」
と答えた羽生選手。相当痛かったに違いありません。
あの全日本、本当によく耐え抜いたと、今さらながらに思います。



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オーサーコーチのブライアン対決



1988年のカルガリー・オリンピック、もちろん開催国はカナダ。
カナダのブライアン・オーサーと、アメリカのブライアン・ボイタノが、金メダルをかけて激しく争い、「ブライアン対決」と呼ばれました。
もちろんまだ、コンパルソリーがある時代の事です。

オーサーは、前回のサラエボ・オリンピックでアメリカのスコット・ハミルトンに敗れて2位。
雪辱を誓って出場した2度目のオリンピックでした。

使用曲は違うのに、衣装はどちらもクラシカルなミリタリールックで、ボイタノは青色、オーサーは赤色。
その色違いが否応なく対決感を高めていて、二人が気の毒になるくらいです。

ボイタノは冒頭から豪快なタノルッツを決める。そして渦巻のようなものすごいイーグル。
オーサーの1Lo+2A+1Lo+1Lo+3Tという不思議なジャンプ。
オーサーはフリップの着地に失敗。解説は「ボイタノも両足着氷したから大丈夫」と言っているようですが、その後オーサーはトリプルアクセルをダブルにしています。

演技の直後、勝利を確信したかのようなオーサー。
そして芸術点が発表されると熱狂する地元カナダの観客。
しかし、一瞬の後、オーサーの表情が曇り、Second?とつぶやき何度も確認しているのがわかります。
結果、オーサーはボイタノの前に銀メダルに終わりました。
カナダ選手団の旗手まで務めながら2位となったことが、オーサーの心に深く突き刺さっていた事は、「チーム・ブライアン」にも書かれています。

「勝った」と思ったのに負けたオーサーコーチ。
「負けた」と思ったのに勝った羽生選手。
26年の時を超えた、この劇的な明暗の過酷さ。

ソチ

この苦い経験が、コーチとしての彼が今日あるのに生かされている事は言うまでもありません。
ソチ・オリンピックで敗れたパトリック・チャン選手と、言葉を交わすことなく、ただハグをしたというオーサーコーチ。
万感のこもったこのシーンには、胸が詰まる思いがしました。



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あの蒼穹の舞台で

ソチ 団体

ソチ・オリンピック、フィギュアスケート競技で初めて行われた団体戦。
当初は、選手にとって負担になる、などと危惧されていたのに。
始まってみると、そんなことなど脇に置いて、思い切り楽しんでしまっていました。

各国の選手たちが、それぞれの国旗を持って応援しあう盛り上がり感。
いつものキス&クライではなくて、チームジャパンが一体となってスコアを待つ時のどきどき感。
浅田真央選手と一緒の席のオーサーコーチ。時の流れを感じました。

羽生選手は、「ロシア!」コールが「ユズル!」に聞こえるナイスな勘違いとか、鈴木明子さんにアドバイスしたとか、さすが、初出場なのに緊張さえも楽しんでしまうという大物ぶりでした。

ですがやはり団体戦がある事は、ピーキングの面からいっても、勝負の難しさを増してしまうのですね。
見ているほうにはものすごく楽しい応援風景も、長時間の拘束を受ける選手にとっては大きな負担。
団体選から個人戦へと、成績を落とした選手、怪我をした選手、そのつらい光景が思い出されます。

そんな中で羽生選手は、団体戦で出したショートの点数を、個人戦でさらに伸ばして見せました。
団体戦がある事の唯一の利点は、個人戦に向けての経験になること。
オーサーコーチの戦略通り、それを見事にやってのけました。

何度も言ってしまうけど、あれからもう一年。
本当によくがんばった、素晴らしかったなあと、しみじみとしてしまいます。
今は極北へと旅立ったあの人も、蒼穹の舞台の記憶を、蘇らせているのでしょうか。



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カナダ選手権・ナム・ニューエン選手の優勝

カナダ選手権で16歳のナム・ニューエン選手が優勝したのですね、おめでとうございます!
これで、ブライアン・オーサーコーチの弟子・男の子三人が、それぞれのナショナルチャンピオンという事になりますね。
そう、日本の羽生結弦選手、スペインのハビエル・フェルナンデス選手とに続いて。
恐るべし、チーム・ブライアン!

クリケット



プロトコルを見たらショートにもフリーにも、-も!も<もなく、とてもきれい。
スピンとステップはすべてレベル4。
4Sをさらっと跳んでますね。羽生選手に教えてあげてね。



でもでも、その曲は、「ラ・ストラーダ」は、それだけはだめ、ごめんなさい。
思い出さずにいられない、あのバンクーバーを、雄弁すぎるほどに物語を語りつしたあのプログラムを…!


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